「前置詞+関係代名詞+to不定詞」について
to不定詞について学んでいくと、その内に前置詞+関係代名詞+to不定詞を使った文章などにも出会う事があります。
そもそも前置詞+関係代名詞を使った表現はとてもフォーマルな表現で、昔の英文や論文などで良く見かけるものです。
日常的な英会話においてはほぼ使う事がありません。
ただし、普段の会話の中でほぼ使わないにしろ、昔の論文で見かけたり入試試験問題などでも取り上げられることもありますので知識として知っておくことは大切なのかもしれません。
例えば、入試試験問題の中に前置詞+関係代名詞+to不定詞を使った以下のような文章があったとします。
This is a perfect house in which to live.
(これは住むには理想的な家ですね。)
でも、先ほどお伝えしたように普段の会話の中ではこのような言い方はまずしません。
普段の会話の中では「後に前置詞が付く不定詞」として
This is a perfect house to live in.という風に言うでしょう。
「in which」があるような「前置詞付き関係代名詞節」においては「主語+助動詞(can・should など)」をto不定詞のtoに置き換えることが出来ます。
ですので
This is a perfect house in which to live.は、
もともとはThis is a perfect house in which I should live.だったと考えることができます。
そして、This is a perfect house in which I should live.は
This is a perfect house which I should live in.と同じであり、
その「関係代名詞 、主語、助動詞」である「which I should」を「to」に置き換えて
「後に前置詞が付く不定詞」とし
This is a perfect house to live in.という文章に表現することもできます。
とりあえず「前置詞+関係代名詞+to不定詞」のような使い方は、フォーマルな表現をしたいときに使うと理解して試験問題対策として覚えておけば良いと思います。
「後に前置詞が付く不定詞」について
ところで、This is a perfect house to live in.は、
to不定詞の形容詞的用法中のto不定詞の後に前置詞が必要になる「後に前置詞が付く不定詞」です。
この「in」などの前置詞は、英作文する際にうっかり忘れやすいので注意が必要です。
to不定詞の後に前置詞が来る場合と来ない場合との違いは、それは使われている動詞が「自動詞なのか、他動詞なのか?」によります。
「live」は「自動詞」なので「家に住む」は「live in a house」.
そして、場所を表す前置詞「in」が必要です。
その家をto不定詞の形容詞的用法「~するための」で表現、つまり、「住むための家」と表現するとしたら「a house to live」ではなく「a house to live in」と前置詞「in」がto不定詞の後ろに必要になるわけです。
a house to live →→→×
a house to live in→→〇
では、to不定詞の形容詞的用法でもto不定詞の後に前置詞が来ない場合もありますね?
そんな場合は使われている動詞が「他動詞」として使われている場合だからです。
例えば
I have a lot of chores to finish.
(私は終わらさなければならない家事が沢山あります。)
I have a lot of thing to do.
(私はやらなければならないことが沢山ある。)
I have nothing to write.
(私は書くことが無い)
上のfinish(~を終える)、do(~をする)、write(~を書く)は、文中で他動詞として使われているので、後から前置詞が来る必要はありません。
ところが、同じ「write」でも
I have nothing to write with.
(私は書く物<筆記用具>を持っていない。)
このように「自動詞」として使われている場合には「with(~で)」が必要になります。
「write」のように同じ動詞でも自動詞で使われたり他動詞で使われたりする動詞はむしろ一般的で沢山ありますのでとても紛らわしです。
ちなみに以下は自動詞と他動詞の特徴の違いについてご紹介していますのでご参考までに。
【自動詞と他動詞の違い】
自動詞 | ・「主語が~する場合」は自動詞
・目的語を必要としない→→→「S+V」文章が完成する。 ・自動詞のすぐ後には目的語を直接置くことが出来ないので前置詞が必要。 ・動詞の後ろに前置詞が来て前置詞の目的語となる。 |
他動詞 | ・「目的語を~する場合」は他動詞
・目的語が必要である →→→「S+V+O」で文章が完成する。 ・他動詞それ自体に「~に・~と・~で・~を」などの意味合いを含んでいるので前置詞は必要ない。 ・動詞の後ろに直接に目的語が来る。 |
コメントを残す